5月の俳句
<五月雨を 集めてはやし 最上川> 松尾 芭蕉
園庭では子ども達が作った鯉のぼりが勢い良く泳いでいます。5月5日は端午の節句で、もともとは男の子が丈夫に育つように各家庭で菖蒲を軒に差し、幟を立て、家の中には鎧・兜・刀剣を飾って祝っていました。
現在では男女を問わず、すべての子ども達の健やかな成長を願って『子どもの日』として祝日になっています。
虹組さんは園生活が一カ月経とうとしています。
当初、お母さんに泣いて、すがって、離れない光景が見られましたが、今ではすっかり落ち着いて賑やかな中にも、和やかな時間が流れています。
<夕餉の話題>
仏教に『無財の七施』という教えがあります。これは物やお金でなくとも人のために施しができるというものです。この七施の中のひとつに『心施』といわれるものがあり、人のために思いやりを忘れず、心くばりを惜しまないとする教えです。昨年、次のような場面に遭遇しましたのでご紹介します。
1)未就園児の集まりの折、あるお母さんがお子さんに一所懸命 トイレの使い方、水の流し方、石けんの使い方を教えていました。
そしてその教えの言葉の最期は決まって「次に使う人の迷惑にならないようにね」「次の人が使いやすいようにね」と優しく結んでいました。
2)トイレの出入口で廊下を背にして、うずくまって何かをしている
女児がいるのでそっと覗いてみました。それは自分が履いたサンダルを手で向きを変え、しっかり揃えて端に寄せている所だったのです。なんとその女児は虹組(年少)の〇〇ちゃんだったのです。本当の思いやりや心くばりとは何か?を改めて学んだ瞬間でした。